▼ファーの特徴と用語解説 ▼レザーの特徴と用語解説


毛皮(ファー)の特徴と用語解説

毛皮ごとの特徴の違いや、ファッション用語の解説をまとめました。



【毛皮の種類】
●ラビット・レッキスラビット ●フォックス・その他フォックス
●ミンク ●ラム・ムートン・その他ラム
●セーブルチンチラ ●ウィーゼル
●ラクーン(タヌキ) ●リス・ヌートリア・ビーバー・その他毛皮





【毛皮ファッション用語】

毛皮の基本特性
・毛皮の「毛」の部分は、長く硬い刺し毛(さしげ)と、短く柔らかい綿毛(わたげ)から構成されています。
・刺し毛と綿毛による2重構造により、保温力・耐水性・通気性に優れています。
・天然素材ならではの安心感、柔らかな感触と美しい光沢があります。
・土に還る天然素材である毛皮は環境負荷の少ない素材です。



■刺し毛(さしげ)
(guard hair)
上毛(じょうもう)とも呼ばれ、動物の表面に生える強く弾力性・耐水性に富んだ身体を守る役目をする毛の事を言います。
艶があって美しく、様々な色彩や斑紋でその動物の種類の特徴を表しています。英語ではガードヘアと言います。

■綿毛(わたげ)
(under fur)
下毛(かもう)とも呼ばれ、刺し毛の下に生えている短く柔らかい毛です。
極めて細く密生しているので空気の層ができ、体温の発散を防ぎ防寒の役目をしています。
この綿毛の密度が高いもの程、高価な毛皮とされています。英語ではアンダーファーと言います。

■刈り毛加工
シャーリング、シェアード
(Shearing)
毛皮の面積を機械で一定の長さに刈り整える事を言います。
古くからベビーラムやムートンの毛皮でなされていた技術ですが、ファッション面で注目され、ミンクやフォックス等、様々な毛皮で刈り毛加工されるようになりました。
この加工により、毛皮にビロードのような光沢と感触が生まれ、染色の発色効果も上がります。

■抜き毛加工
プラッキング
(Plucking)
毛皮の刺毛のみを抜き、軽く柔らかい綿毛のみにする加工です。
ミンクやヌートリア等の綿毛の密度の良いものは、プラッキングする事でソフトな素材に生まれ変わり、元々の素材とまったく違った風合いとなります。

■穴あけ加工
パンチング
(Punching)
毛皮やレザーに円形や三角形、四角形などの連続穴をあける加工です。
元々はレザーの技術からW(ダブル)フェイス加工された毛皮に使われるようになりました。デザインの面白さだけでなく、軽量化の効果もあります。

■ツイスト加工
(Twisting)
テープ状に細く切った毛皮の端を固定し、片方を伸ばしながら回転させ、裏面が見えない一本の紐を作る加工です。
少ない分量でボリュームを出すことができるので、生地に縫い付けると、下の生地が隠れて一枚の毛皮で作ったように見えます。
幅広い素材で利用されており、ニッティング加工の材料にも使われます。

■ニッティング加工
(knitting)
細く切ったものやツイスト加工された毛皮をニットと一緒に編み込む加工方法。
「さいの目」状のネットに差し込んでニット状にしたり、毛糸と一緒に編み込んだもの等もあります。柔らかく軽い仕上がりになります。

■W(ダブル)フェイス加工
(Double-face)
毛皮は通常、毛の部分が表面(フェイス)として使用されますが、革面(毛皮の裏側)を綺麗に加工して、表面として使用する事を言います。
ムートン、ラム、ミンクといった、革が丈夫で、ある程度厚みのある毛皮がこの加工に適しています。
内側が毛の部分となり裏地を使用しない為、薄く軽い製品に仕上がり、多様なデザイン展開が可能になります。

そのほか、革面を染めてサンドペーパーで毛羽立たせた加工をスウェード加工といい、革面を樹脂加工してレザーのように仕上げたもののことをナパラン、ナッパ加工といいます。

■みぞ模様加工
グルービング
(Grooving)
毛皮の毛面を刈ったり、溶かしたりする事で様々な形の「みぞ模様」を作る事を言います。
刈り毛加工(シャーリング)マシンを使用する方法では、コンベアに乗せた毛皮を刃に近づけたり遠ざけたりしながら、深く刈る部分と浅く刈る部分を作り、段差を生み出します。この加工は「段刈り」とも呼ばれます。

特殊なバリカンを使用する方法もあり、こちらはカービング加工とも言われます。より細かな柄を作ることが可能で、非常に高度なテクニックが必要となります。

毛を溶かす方法としては、スクリーンプリント方式と呼ばれる、染料糊の代わりに特殊な毛を溶かす薬品糊を毛にプリントし、その後に洗い流すと模様ができる方法があります。

これらの3つの方法は、どのような柄を作るかによって使い分けられています。

■強化鞣(なめ)し
(Reinforce)
素材の色の特性を最大に生かすために、赤味をとり深みのある色にする処理です。

手法として、メラニン色素に鉄イオンを吸着させ、天然色を強化して深みを与える方法と、染料を加えて効果を高める2通りの方法があります。

ミンクに対しては、ダークミンクをより黒くしたり、パステルやデミバフミンクにより青みを持たせる為に使われます。

■ブルーイング
(Blueing)
ホワイトやサファイア、バイオレット等のミンクや、シルバーフォックス等の黄ばみをとり、より白く、又はより鮮やかにする為の処理です。
毛皮をなめす際に、漂白剤、蛍光増白剤、青染料等を使用します。黄色の補色である青味をつける事から、ブルーイングと言われています。

■ブリーチ
(Bleach)
毛皮の自然の色を白っぽく脱色する処理です。濃暗色の毛皮を脱色すると、脱色される部分とされない部分とがあり、違った表情が現れます。

■プリント
(Print)
かつては安価な毛皮素材をより良く見せるために行われていた処理方法ですが、アニマル柄などデザインとして施されるようになりました。
毛面だけでなく皮面へのプリントも多く見られます。

■型押し
(Embossed)
皮面に凸凹のある模様や図柄を浮き出させる加工方法。ヘビやワニなどの動物柄や、ドット柄、ボーダー柄などの幾何学模様などがあります。




ワシントン条約(CITES)

ワシントン条約とは、正式名称「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引における条約(Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora)」と言い、希少な野生動植物の国際的な取引を規制する条約です。
1973年3月3日にアメリカ合衆国のワシントンD.C.で採択され、1975年7月1日より発効されております。日本は1980年11月4日に締約国となりました。

この条約は衣類などに使用される一部の希少な毛皮を始め、象の牙を使用する象牙やタイマイ(亀)の甲羅を使用するべっ甲、チョウザメの卵を利用しているキャビアや高級家具や楽器の素材などに使用されるローズウッドなど絶滅の恐れがある動植物を乱獲による種の存続が脅かされない様国際的な取引を規制する為のものです。
なお、ワシントン条約に登録されている国際希少野生動植物種の売買、陳列には「国際希少野生動植物種登録票」が必ず必要となります。



【毛皮の種類】

■ラビット
毛皮の中で最も使用量が多く、色の種類も豊富で比較的安価な為、様々なデザインに広く使用されています。
フランス名であるラパンも一般的。一部分が細く、柔らかい毛質の為耐久性はやや低いのですが、ヤング層からの人気は絶大でアパレルファッションにも使用されています。
シロウサギ(白色)、チンチラウサギ(灰青色)、ゴマウサギ(灰褐色)、ゴールウサギ(淡褐色、ベージュ色)、クロウサギ(黒色、黒褐色)、ブチウサギ(一部分に異なる色が混じっているもの)など、沢山の種類があります。特殊な種類として刺し毛が退化した綿毛だけのレッキス種や、毛足の長いアンゴラ種が御座います。
マフラー、アクセサリー、バック、ブーツなどの小物等、幅広く活用されています。

■レッキスラビット
ラビット種の中でも最上級とされる品種です。
刺し毛と呼ばれるまっすぐと伸びた毛と、綿毛と呼ばれる体温を保護するための毛の長さがほぼ同じなので非常に柔らかく、毛先が折れ難いのも特徴です。
ビロードのような手触りで通常のラビットよりも毛先が短い為、密度も濃く見えます。


■フォックス
光沢のある長めの刺毛で綿毛も密度があり、豊かなボリューム感が特徴。コートやストールのトリミングに用いられる事も多い素材です。
シルバーフォックス、ブルーフォックス、レッドフォックスなど、希少な配合のものを含め、非常に種類・カラーが豊富です。
フォックスは長毛毛皮の代表的素材としても扱われています。

■ブルーフォックス
青キツネの事で、ほとんどがスカンジナビア産の毛皮です。刺し毛は短め、綿毛は長く密集しています。
耐久性に優れ、保温力が高く、毛皮衣料としてもポピュラーな品種です。
フォックスの中では最もシルキーな毛質を持ち、自然色がグレー系の淡い色のため染色が容易で、バリエーションにとんだ染色に対応出来る素材です。
コートやフード周り等のトリミング、布帛の素材に合わせた色に染色する等の用途にも適しています。

■シルバーフォックス
銀キツネと呼ばれる、赤キツネの突然変異種の毛皮です。
現在は全て養殖されています。毛丈は長毛に属し、刺し毛は長く張りがあり、銀色系と黒色系があります。
その色の割合によって全体的に白っぽいものと黒っぽいものがありますが、黒と銀が鮮明なものほど良質とされています。
染色すると銀色の毛だけが染まり、黒色の部分はそのまま残る独特の色合いになります。

■レッドフォックス
赤キツネのことで、南米を除く全体陸に分布しているフォックス。長い刺し毛と密生した綿毛が特徴です。
生息地によって品質に大きな差があり、良質のもの程、鮮明で赤味を帯びたオレンジ色をしています。
中でも火のように赤い色をしたカムチャッカ産のものは、ファイヤーフォックスと呼ばれ良質とされています。

■シャドーフォックス
ブルーフォックスの変種。ブルーフォックスよりもグレー色が淡く、刺し毛・綿毛も殆ど白色のものもあります。
毛質も柔らかく、淡い色に染色する場合に使用される事の多い毛皮です。

■ブルーフロストフォックス
シルバーフォックスとブルーフォックスを掛け合わせた品種です。
毛色は高級感のあるシルバーフォックス、毛質はボリュームがあり感触の良いブルーフォックスに似ており、互いの良い特性を兼ね備えた毛皮です。

■SAGAフォックス
サガ(SAGA)とは、デンマーク・ノルウェー・スウェーデン・フィンランドで生産される、最高級のミンクとフォックスの品質を保証する登録商標のブランド名です。
それら四ヶ国の毛皮生産者団体が集まり、サガ・ミンクとサガ・フォックスの国際的プロモーションをおこなう為に設立された組織でもあります。
その団体の厳格な品質検査に合格した毛皮のみに与えられるブランドネーム。更にその中から選びぬかれた最高品質の原皮には「サガ・ロイヤル」の称号が与えられます。


■ミンク
イタチ科の毛皮で、高級毛皮の代表格としても有名な素材です。
美しい光沢と感触の良さ、軽くてソフトな風合いに高い耐久力、保温性等、毛皮として大変優れた品質を持ち、気品のある豪華さは「毛皮の女王」として根強い人気を誇っています。
刺し毛は長めで強く艶があり、綿毛(わたげ)は柔らかく密生しています。染色も容易で様々な衣料品に活用されています。
製品を作るにあたって、同じ品種の同じ部位を切り出し、数ミリ幅に切れ目を入れて拡大、整形(レットアウト加工)した短冊形の単位をはぎ合わせて縫製するので、極めて高価なものとなります。
主な毛色の種類としてはダーク(ブラック)、マホガニー、デミバフ、ワイルドタイプ、パステル、パール、ホワイト、バイオレット、サファイア、シルバーブルー、ブルーアイリスなど。

■SAGAミンク
サガ(SAGA)とは、デンマーク・ノルウェー・スウェーデン・フィンランドで生産される最高級のミンクとフォックスの品質を保証する登録商標のブランド名です。
それら四ヶ国の毛皮生産者団体が集まり、サガ・ミンクとサガ・フォックスの国際的プロモーションをおこなう為に設立された組織でもあります。
その団体の厳格な品質検査に合格した毛皮のみに与えられるブランドネーム。更にその中から選びぬかれた最高品質の原皮には「サガ・ロイヤル」の称号が与えられます。


■ラム
生後1年以内の仔羊の毛皮です。毛質はカールした巻毛が特徴で、高価な高級品質の物から安価な大衆種にいたる迄のバラエティも豊か。
毛の長・中・短を生かしたもの、毛足が強くカールしたもの、毛足が短く独特の波紋様を持ったものなどがあります。
通常、毛皮は刺し毛と綿毛で構成されていますが、ラムに綿毛はなく、刺し毛だけの構造になっています。

■ムートン
山羊も含めた、羊の巻き毛を短く刈って加工した皮革の事です。
断熱・保温効果を高くする空隙(くうげき)と呼ばれる空気を含む隙間が多くある為、衣料品の他にも敷物・寝具など様々な生活用品として使われています。
また、革面にスエード加工やナッパ加工を施して、W(ダブル)フェイスとしても人気の素材です。

■メリノラム
メリノ(Merino)ラムは一般に生後6ヶ月から12ヶ月のメリノ種の仔羊の毛を言います。
毛の長さは短めですが、柔らかく繊度も均斉で光沢も良い為、カシミヤ・アンゴラ等の柔らかいウール(獣毛)素材と混ぜ、高級毛布の素材としても使われています。
毛の先端はとがっていて、幾分螺旋状になっているのも特徴。

■カラクルラム
カラクル種のラムの総称。ペルシャラム、あるいはアストラカンとも呼ばれます。
産地によって南西アフリカ産の「スワカラ(swakara)」のように、商標名がつけられているものもあります。

毛色は黒色が大半で、他にグレー、茶、白色があります。
毛は刺し毛がなく綿毛だけで構成されており、毛丈の分類では極短毛及び短毛で、巻き毛の形状により様々な美しい斑紋が見られるのが特徴。
その巻き毛の形状、毛足の長さ等によりタイプ別に分類され、特に毛足が短く軽量なタイプのものは、「ブロードテール」と呼ばれています。

■カルガンラム
中国産の代表的なラムの一種です。刺し毛が無く、白い巻き毛状の綿毛が特徴。毛丈は短く、軽めでやや柔らかい毛質ですが、光沢に少し欠けています。
白色が多い為染めやすく、染色して使用される事が多い毛皮です。

■チキャンラム
中国浙江省で生産されているラムです。毛はシルキーで柔らかく、緩やかなウェーブ状で光沢があるのが特徴。
カルガンラムと同様に大半が白色の為染色しやすく、多くの色を正確に表現することが可能です。

■チベットラム
チベット産のラムです。毛の短いモンゴリアンラムの変種で、毛足は非常に長く、白いくるくるとカールした綿毛が特徴です。
錦綿羊(にしきめんよう)は、もともとヤギの毛皮を加工したものですが、チベットラムを代用した為、日本ではこちらを錦綿羊とも言います。
様々なカラーに染色して使用される事が多い毛皮です。

■ベビーラム
生まれたばかり(生後1週間ぐらい)の羊の事で、食用のラムの毛皮です。
黒、茶、グレー、白、ぶち柄があり、柔らかく、且つ緩くカールされた毛足が特徴です。
独特の革模様をしており、カールした毛を伸ばしたり、刈毛をして使うことも多い毛皮です。


■セーブル
セーブルは黒テン(クロテン)と呼ばれるイタチ科の毛皮です。
通常の毛色は濃褐色で、密生した長い毛足は非常に柔らかく、その手触りと淡い光沢が特徴。軽く、耐久性・保温力にも優れており、「毛皮の王様」とも呼ばれている高級素材の一つです。
シルバリータイプ(silverly tipe)と言われる、ところどころに白い刺し毛が混じったものは更に希少価値が高い毛皮として知られています。
使用されるものは主にシベリア産のロシアンセーブルとカナダ産のカナダセーブルとに分かれており、特にロシアンセーブルは数ある毛皮の中で最も高級と言われています。


■チンチラ
齧歯目(げっし)目チンチラ科の毛皮です。
毛皮素材の中で最もソフトで、絹のような美しい光沢と肌触りを持つ高級素材の一つ。
刺し毛は退化し、非常に滑らかで柔らかい綿毛のみで構成され、細かい毛が緻密に生え揃った独特の質感は、数ある毛皮の中でもトップクラスの触り心地。
背の部分が青黒色から黒褐色、腹部は青灰色の毛色も特徴です。軽いのですが、極めてデリケートで耐久性は低い素材です。
色は白、シルバー、ベージュなどがあり、青みを帯びたものが最上質とされています。


■ウィーゼル
中国が産地でチャイナミンクとも呼ばれるイタチの毛皮です。
日本にも生息しており、色は黄褐色で毛は厚く荒い刺毛があり、主にミンクやセーブルに似せて染色し使用されています。
毛質もミンクに似ていますが、光沢は薄くやや固めです。刺毛を抜いてコート等に使われることが多い素材です。

日本産はジャパニーズウィーゼル(和名いたち)、米国産はアメリカンウィーゼル、中国産はチャイニーズウィーゼルと呼ばれています。


■ラクーン(タヌキ)
アメリカンラクーンと呼ばれるアライグマ科のアライグマと、チャイナラクーンやフィンラクーンと呼ばれるイヌ科のタヌキがあり、2つは全くの別種となります。
アパレルに使用されているほとんどはアライグマではなくタヌキになります。
生息地域により毛色、毛質が多少異なりますが、全体的に毛足が長くソフトで、耐久性・保温性に優れており、刺し毛は黒、茶色、クリーム色が混ざった色合い。
綿毛は黄褐色から灰褐色で、シルキーで密度もやや良い。フード周り等のトリミングに用いられることも多い品種です。


■リス(スキレル)
毛質は毛が柔らかく緻密。背中がグレー系統で腹側が白というのが一般的ですが、地域により濃淡の差があります。
グレードの良いものは毛が密で、鮮明なブルーグレーの背部に白色の腹部。
鮮やかなグレーのものが上質とされ、中でもロシアでしか取れない「ロシアリス(ロリス)」は毛の密度が高く最高級品となっています。
非常に軽いためコートのライナーやトリミングに使われることも多い毛皮です。
小動物ですが立派な尾を持ち、尾の毛はフェイスブラシなどの化粧用の筆に活用されます。


■ヌートリア
ネズミ・ビーバーに似た、ネズミよりも大型の動物の毛皮です。
薄茶色の光沢のある刺し毛は長くて硬く、滑らかで柔らかい褐色の綿毛は厚く密生していて上質。その為、抜き毛または刈り毛をして染色し、ビロード状にして使用されます。
耐水性にも優れており、鏡のような光沢が上品さを演出。触った感じはとてもシルキーで、シェアード(刈毛)ミンクに似ています。


■ビーバー
アラスカ、カナダ、北アメリカ原産の毛皮で、カナダ産のものが最良とされています。
刺毛は暗褐色から赤褐色で硬く、綿毛は柔らかく、厚く密生しています。ほとんどの場合抜き毛、あるいは刈り毛をして綿毛のみを使用します。
こうして加工されたものは、柔らかで滑らかな手触りをもった上品な風合いの仕上がりとなり、保温性、耐水性、耐久力にも優れています。


■レオパードキャット(レオキャット)
ヒョウ柄の素材としてよく用いられる種類で、黄褐色の地に美しい斑点があります。
毛は短く柔らかいです。養殖ができない為に希少価値が高く、ワシントン条約で捕獲規制されています。


■オセロット
主に南アメリカの熱帯雨林に生息しているヤマネコの一種です。
ヒョウより小柄で、体毛は短く黒い斑紋で縁取られたオレンジ色の斑紋が特徴。多くの国で絶滅危惧種に指定されており、非常に高価な毛皮です。


■リンクス
日本では大ヤマネコと呼ばれている野生ネコの一種です。
長くて柔らかな毛と密度の高さが特徴。一般的に毛皮は背中部分が重用されますが、リンクスは腹部のほうが白く、暗褐色の斑点が鮮やかで美しく見えるため、腹部のほうが価値が高いとされています。
また、白い毛並みの部分が多いほど品質が良く高価になります。
19世紀には絶滅の危機にさらされ、現在でもその数は少なく貴重な毛皮となっております。

■リンクスキャット
北米からメキシコ中部にかけて分布する山猫。リンクスに比べて小型で、毛足もやや短いが、斑点はより鮮明です。
リンクス同様、腹部がで美しく価値が高いとされています。
リンクスキャットよりさらに小さい山猫をボブキャットと言います。


■コリンスキー
野生のミンク、もしくは東洋産のイタチの事で、それらを総称してコリンスキーと呼ぶ場合もあります。
毛は黄色っぽい茶色で、飼育ミンクより安価で同等の風合いを持ち、しなやかで軽いところから準ミンクとして使われています。
特にハルビン産は毛質が良く、上質のものが多いとされています。


■フィッチ
野生のイタチの一種で、アメリカンスカンクの類種。日本では「ケナガイタチ」とも呼ばれています。
同じイタチ科のミンクに比べ毛が長く、刺し毛が硬い毛質を持ちます。毛色は白から褐色まで様々ですが、毛先が黒くなっているのが特徴です。


■アーミン
ミンク、セーブル同様イタチ科の動物で、季節やその成長過租で毛色、毛質が変化します。
夏は茶色の毛色が冬には純白に変わり、尻尾の先だけが黒のまま残ります。
日本ではエゾイタチ、オコジョと呼ばれています。
イギリス王室の毛皮と定められており、王室公式行事には必ずアーミンのガウンがまとわれています。


■アメリカン・オポッサム
北アメリカからアルゼンチンまで分布するフクロネズミの毛皮です。
綿毛がクリーム色で、灰褐色の霜降り状の刺し毛が特徴。毛足は長めから短めのものまであり、自然色で使われることが多い素材です。

■オーストラリアン・オポッサム
オーストラリア及びニュージーランドで生息するネズミ科の動物です。
通常オポッサムのみで呼ばれていますが、南北アメリカ大陸に生息する別種のアメリカン・オポッサムと区別する為、生産国を付けた呼称が用いられています。
色は深い青灰色、あるいは茶褐色で、縮れた毛が特徴。アメリカン・オポッサムは毛が粗いのに比ベ、毛量も多く絹のような肌触り。
日本名ではフクロキツネと言われています。


■モール
特殊なモグラの種類で、毛皮として使用される最も小型な動物です。
毛はベルベットのような肌触りで、色はブルーグレイ、黒、茶色などがあり、綺麗なドレープが出るので布地のようにも使われます。
やや耐久性が弱い毛皮です。

■オター(カワウソ)
数種の種別がありますが、その中でもシー・オター(ラッコ)が最も珍種で貴重な毛皮とされています。
乱獲により絶減しかけたところ、1911年の国際保存条約が結ばれて以降、カナダ政府の管理・保護のもと、生息数は僅かながら増えてきています。
毛は短毛で光沢に富み、濃濁色の厚いビロードのような毛質が特徴。最も耐久性のある毛皮とされ、毛量も多めで防寒性も高く、肌触りも良質の素材です。

■ジャガー
アメリカ大陸では猫科最大の動物で、アメリカン・タイガーとも呼ばれています。
レオパードとタイガーの中間に属する種で、黄褐色の地に黒のバラの花のような角ばった輪状の斑紋があり、レオパードの斑点より大きいのが特徴。
猫科斑点物毛皮の流行により、その数が極端に減少。現在大変珍重されている毛皮の一つです。

■コヨーテ
北米の草原に生息するためプレーリーウルフとも呼ばれています。
日本ではオオカミとも呼ばれていますが、本来のオオカミ(Wolf、ウルフ)とは異なります。
生息地により、毛質や色にかなりの差はあるが、毛色は黄色みがかった灰色か暗灰色。
刺し毛は柔らかいものから硬いものまでの幅があります。綿毛の密度は、ブルーフォックスに比べるとやや少なめ。




【毛皮の種類】
●ラビット・レッキスラビット ●フォックス・その他フォックス
●ミンク ●ラム・ムートン・その他ラム
●セーブルチンチラ ●ウィーゼル
●ラクーン(タヌキ) ●リス・ヌートリア・ビーバー・その他毛皮


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